こんにちは!仏壇工芸ほりおの岩崎です。
今回も仏壇職人と寺の住職の二つの肩書きの目線から色々な疑問や問題について話していこうかと思います。
さて、今回は仏壇には欠かせないものの1つ、「お線香」のお話しをしたいと思います。
✅線香は古代中国で発祥し、仏教とともに日本に伝来しました。当初は宗教儀式や香りを楽しむ目的で使用されていましたが、時代とともに供養や浄化、虫除けなど様々な用途に広がりました。現代では、高級品から日用品まで多様な種類が存在し、日本の伝統文化の一部となっています。
✅主な香原料には以下のようなものがあります。
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白檀(びゃくだん):ソフトでミルキーなウッディ調の香りがします。
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沈香(じんこう):五味(甘味、辛味、苦味、酸味、鹹味)で表現される特有の香りがします。
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伽羅(きゃら):沈香の最高級品で、五味のバランスが良い香りを持ちます。
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桂皮(けいひ):スパイシーさと甘さが両立した香りです。
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丁子(ちょうじ):辛味のあるスパイシーノートが特徴的です。
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安息香(あんそくこう):バニラの甘みのある香りがします。
その他にも、樟脳(しょうのう)、八角(はっかく)、乳香(にゅうこう)、生姜(しょうが)、甘松(かんしょう)、パチョリ、ラベンダー、竜涎香(りゅうぜんこう)など、多様な天然由来の原料が使用されています。
こうしてみると、本当にたくさんの種類があるんですね〜。
突然ですが皆さんはこんな事を聞いた事はないですか??
「香りと人間の記憶の密接な関係性」
文字にするとなんのこっちゃ?って感じですよね。😅
しかしこれは現代のストレス社会に生きる私たちには、とっても大切なことなのでは?と私は考えます!
なぜなら.........
✅香りは人の脳の感情や記憶を司る部分に直接信号を送ります。
✅信号を受けた部分には記憶を保管する器官があります。
そして香りがその器官を刺激する事で、その香りに結びついている記憶や感情が瞬時に蘇ります。
という事は........
何か良いことや嬉しいことがあった時に、香りでその記憶を鮮明に保存できるのでは!!
それで辛いことや悲しいことがあった時にその香りで嫌な記憶を書き換える!!!
これでこのストレス社会ともバイバイ!!!!
なんて人はそこまで単純ではございません、、、、、、😅
でも香りと記憶の関係性を理解すれば、自分にとって心地よい香りやポジティブな記憶と結びついた香りを意識的に取り入れることで、日々の生活や精神状態を豊かにすることができるのではないでしょうか。
「お線香」と聞くと昔ながらのイメージがある人は、「煙たい」や「お葬式帰りの匂い」なんて記憶がある方も多いのでは?
しかし近年では線香もだいぶ様変わりして種類も増え、アロマ感覚で使用される方も増えてきました。
お仏壇の前で好きな線香に火をつけ、故人の想い出に浸って1人でリラックス。
居間で家族団らんのひと時に良い香りを1本。
「私はこの香り!」といった一品を一緒に探してみませんか?
最後まで読んでいただき有難うございました。 南無阿弥陀仏
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