
みなさんは、ふとしたときに「手を合わせる」ことはありますか?
たとえば、お寺でのお参りのときはもちろん、食事の前に「いただきます」と手を合わせたり、誰かに感謝を伝えるときに自然と両手を重ねていたり。
実は、この何気ない仕草こそが「合掌(がっしょう)」なんです。
合掌というと、どうしても「仏教の作法」や「堅い儀式」のイメージが先に立ちますよね。
けれども本来は、とても身近で、やさしい気持ちを形にした動作。
両手を合わせることで「相手を敬う心」や「ありがとうの気持ち」を表しているのです。
考えてみれば、手を合わせるって不思議な行為です。
右手と左手は対になるもの。違うものをひとつにする動きは「調和」や「つながり」を象徴しています。
自分と相手、自分と仏さま、あるいは自然や命。そうした存在とつながるためのシンプルで美しい表現なのだと思います。
だからこそ、形式ばらずに日常のなかで使っていいんです。
「ごめんね」「ありがとう」そんな気持ちに手を添えるだけで、相手にすっと伝わる。
むしろ現代だからこそ、こうした素直な仕草が心を温めてくれる気がします。
お参りのときはもちろん、日々の暮らしの中で、ぜひ気軽に「合掌」をしてみてください。きっと心が少し柔らかくなるはずですよ。
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